
Torブラウザの安全な使い方│初心者ガイド 2023年
- 【クイックガイド】3ステップで簡単!Torブラウザの安全な使い方
- Torブラウザを使う目的は?
- Torブラウザの仕組みは?
- Torブラウザの安全性は?
- Torで安全を確保するのにおすすめのVPN【2023 1月】
- ExpressVPN:高度なセキュリティ機能により、Torブラウザを安全に使える
- CyberGhost:NoSpyサーバーがTorブラウザの通信を非公開に
- Private Internet Access:MACEが広告やトラッカー、マルウェアを阻止
- VPNに接続してTorを使う方法
- Torを安全に使う際の注意事項
- Torブラウザの使い方【デバイス別に解説】
- 安全にTorを使うための設定方法
- 【よくある質問】Torの安全な使い方
- 今すぐ安全にTorブラウザを使いましょう
Torブラウザを使えば、ある程度プライバシーを守れますが、ダークウェブで安全を確保するには追加の対策が必要です。Torブラウザを使うのはもちろん、ダークウェブではサイバー犯罪やマルウェアが蔓延しています。間違って危険なリンクをクリックしてしまうだけでも、デバイスと個人情報が危険にさらされてしまいます。
そのため、Torブラウザを使う際は、ほかの対策ツールも活用することが大切です。Torブラウザでダークウェブにアクセスする場合、VPNを使えば簡単に安全性を向上できます。VPNは通信を終端間で暗号化しますから、ハッカーや監視組織、インターネットプロバイダさえも、通信データを傍受できなくなります。
この記事では、90社以上のVPNを徹底検証し、Torブラウザと併用するのにおすすめのVPNを厳選しました。一番おすすめなのは、揺るぎないセキュリティ対策とプライバシー保護を実現するExpressVPNです。軍レベルの暗号化と厳格なノーログポリシーで安全を確保でき、超高速プロトコル「Lightway」を選ぶと、Torブラウザでの速度低下を最小限に抑えられます。安心の30日間返金保証付きなので、リスクなしでExpressVPNを体験できます。満足できなければ全額を返金してもらえるので安心です。
【クイックガイド】3ステップで簡単!Torブラウザの安全な使い方
- VPNを入手します。ExpressVPNがおすすめです。安全性が高く、複数のプライバシー機能でTorブラウザでのアクティビティを隠せます。
- Torブラウザをダウンロードします。セキュリティのため、サードパーティサイトではなく、Torブラウザの公式サイトからダウンロードしましょう。インストールが完了したら、設定するか、直ちに接続するか選びます。
- Torブラウザを使いましょう。最も安全にブラウジングするには、Torブラウザを開く前にVPNに接続しください。
Torブラウザを使う目的は?
Torブラウザは、ダークウェブを含む、すべてのインターネット層にアクセスするために使われています。TorはThe Onion Router(ザ・オニオン・ルーター)の頭文字をとったもので、通信を何層にも暗号化することが玉ねぎ(オニオン)のようであることから、このような名前が付けられています。TorはFirefoxベースのブラウザなので、表層Webにある一般的なサイト(YouTubeやWikipediaなど)を閲覧するためにも使えますが、ダークウェブ上の「.onionサイト」にもアクセスできるという点でほかのブラウザと異なります。
ダークウェブは、インターネット上の危険な部分で、論争の的になることが多々あります。ダークウェブは規制されていませんから、人身売買、麻薬や武器の取引など、有害コンテンツや違法コンテンツに遭遇してしまうリスクがあるのです。
そのため、Torブラウザの使用とダークウェブへのアクセスは問題視されています。ダークウェブと聞くと、「サイバー犯罪者が警察に知られずにコミュニケーションをとる場所」と思うかもしれませんね。このイメージはある意味正しいのですが、Torブラウザを介してダークウェブにアクセスする正当な理由はたくさんあります。
Torブラウザは、次のような目的で利用されています。
- 匿名でコミュニケーションを取るため。
活動家だけではありません。一般市民も、監視を避けたり、部外者に見られたりせずにコミュニケーションを取るためにTorブラウザを活用しています。 - ネット検閲を回避するため。
インターネットが厳しく検閲されている国では、Torブラウザを使うことで危険にさらされることなく自由にコミュニケーションを取れるようになります。また、現地でアクセスできない地域限定コンテンツを閲覧するためにもTorブラウザが役立ちます。 - 犯罪者や不正行為をした著名人を摘発するため。
ジャーナリストや告発者は、匿名で安全に内部情報を共有・受け取ったり、事件調査を行ったりするためにTorブラウザとダークウェブを使っています。 - 資料を閲覧するため。
ダークウェブでは、電子書籍や研究論文などを無料で見られます。 - セキュリティ調査のため。
IT技術者やセキュリティエンジニアは、Torブラウザを使ってダークウェブ上でセキュリティテストを行っています。 - 医療相談のため。
何らかの症状があり、健康について心配事があれば、ダークウェブを通して医師に相談できます。健康状態について他人に知られたくなかったり、病院の診察を受けるお金がなかったりする場合に役立ちます。
Torブラウザの仕組みは?
Torブラウザを使うと、通信は暗号化され、「ノード」と呼ばれる中継サーバーを経由して目的地(サイト)に送信されます。Torブラウザの利用者は誰でも、自分のネットワークをノードとして使えるように申し出ることができます。通信は、入口ノード、リレーノード、出口ノードという3層のノードを通して送受信されます。

ノードは世界中に分散されています。あるノードに通信が到達すると、次の送信先が分かるように少しだけ情報が与えられます。どのノードにも通信経路全体は公開されませんから、Torブラウザを使えばプライバシーを強化できるわけです。ただし、Torの入口ノードと出口ノードではデータが部分的に見られるため、弱みであると言えます。
入口ノードでは個人を特定でき、出口ノードではあなたがどのサイトにリクエストを送信したか(どのサイトを閲覧しようとしているか)が分かります(その逆は不可能です)。Torブラウザを使うと、入口ノードまたは出口ノードにデータの一部分が必ず公開されますから、Torブラウザを使う際は、VPNを使って通信を終端間で暗号化すべきなのです。
TorとVPNは同じですか?
いいえ。Torはブラウザであり、VPNとは違います。Torブラウザの主な目的は、ダークウェブ上のサイトにアクセスすることです。VPNと同様に、Torも通信を暗号化しますから、より安全にインターネットを閲覧できます。しかし、Torブラウザは、VPNほどセキュリティ・プライバシー機能が充実していません。VPNを使うと、次のような方法で安全を守れます。
- 新しいIPアドレスが割り当てられる。
外国のVPNサーバーに接続すると、実際のIPアドレスが現地のIPアドレスに置き換えられます。位置情報が隠され、ネットの利用状況を追跡されにくくなるわけです。 - DNS・IPアドレスの漏洩対策。
VPNは実際のDNSとIPアドレスを守ります。誤って公開されることはありません。 - 厳格なノーログポリシー。
優秀なVPNは、ノーログポリシーで「ユーザーデータを絶対に記録しない」と約束しています。 - 広告・マルウェアブロッカーを内蔵。
一部のVPNは、追加特典としてこの機能を提供しています。Torブラウザで悪質なリンクをクリックしても安心です。
Torブラウザの安全性は?
Torブラウザを使えば、ある程度のセキュリティ対策が可能ですが、限度もあります。あなたのIPアドレスは閲覧したサイトに公開されず、プロバイダからサイトの閲覧履歴を隠すことができます。しかし、あなたがTorを使ったことはプロバイダに知られてしまいます。そのため、違法行為をしていなくても、疑われてしまうのです。また、Torブラウザにマルウェア対策機能はありませんから、追加の対策なしでファイルをダウンロードするのは危険です。
さらに、出口ノードの管理者が誰か調べることはできませんし、彼らの腹づもりも分かりません。出口ノードでは、データを盗聴、傍受、書き換えることができます。さらに、悪質な出口ノードがあなたのサーバーと暗号化された接続を確立する恐れもあります。そうすると、ネットの利用状況をすべて監視されるかもしれません。
このような理由から、Torブラウザを使う際はVPNも利用することを強くおすすめします。信用できるVPNはパワフルな暗号化で通信を守りますから、Torブラウザを使用中も個人情報は安全です。また、VPNのプライベートサーバーのIPアドレスが割り当てられ、実際のIPアドレスを隠すことができます。Torのノードで位置情報を盗み見られることはありません。ブラウジングセッションのプライバシーを守れるわけです。
Torで安全を確保するのにおすすめのVPN【2023 1月】
1. ExpressVPN:高度なセキュリティ機能により、Torブラウザを安全に使える

2023年1月に有効 リスクなしで30日間体験
- プライベートDNSサーバーをはじめとする揺るぎないセキュリティ機能
- OpenVPNやExpressVPN独自のLightwayなど、高度なプロトコルが利用可能
- 日本を含む94か国に3,000台以上のサーバー
- アメリカ版Netflix(ほかにも各国のNetflixカタログ)、Amazonプライムビデオ、HBO Max、DAZN Japan、Abema TV、TVerなどが視聴可能
- 同時に5台まで接続可能
- 対応機器:Windows、Mac、iOS、Android、Linux、ルーターなど
- モバイルアプリとデスクトップアプリは日本語で表示できる
- 24時間年中無休のライブチャットサポートは日本語OK
期間限定でExpressVPNのプランが最大49%オフ!お見逃しなく!
一流のセキュリティ機能を提供しているExpressVPNなら、Torブラウザを使用中もネットの脅威から身を守れます。256ビット暗号化、DNS・IPアドレスの漏洩対策、キルスイッチ(Network Lock)などにより、データの流出を防げるのです。外部のテストツールで検証した結果、データ漏洩は検出されませんでした。また、Torブラウザの全通信がプライベートDNSサーバーに安全に転送されます。この機能を提供しているVPNはごくわずか。そのようなVPNを使うと、DNSリクエストが公開される恐れがあります。

個人情報とTorブラウザのアクティビティを隠したい場合、ExpressVPNは頼れる存在です。厳格なノーログポリシーを遵守していることが独立監査で実証されていますし、本社は英国領ヴァージン諸島にあります。同国は5・9・14アイズ同盟の管轄外なので、ExpressVPNが第三者にユーザーデータを開示する法的義務はありません。また、TrustedServer技術により、サーバーはRAMのみで実行されているため、再起動されるたびに全データが消去されます。
ExpressVPNの.onionサイトから、安全かつ簡単にアプリをダウンロードすることも可能です。特にネット検閲が厳しい国では、ExpressVPNに加入する時点でプライバシーが保護されます。安心してVPNアプリをインストールできますね。実際に.onionサイトを試したところ、すぐにインストールが完了し、安全であることも分かりました。ほんの数分でVPNに接続してTorブラウザが使えるようになりました。
ExpressVPNは安全性が高いだけでなく、通信が速いのも魅力的です。Torブラウザはもともと遅いので、通信を大幅に減速させないVPNを使うのが大切です。スピードテストでは、まずVPNに接続せずにTorブラウザの通信速度を測ったところ、21Mb/秒でした。次に、ExpressVPNのスマートロケーション機能と超高速のLightwayプロトコルを使ってマイアミのサーバーに接続したところ、19Mb/秒でした。速度低下は感じられるほどではなく、スムーズにTorブラウザを使えました。
ExpressVPNのデメリットは、他社より割高であることです。プランは$6.67/月~ですが、ExpressVPNは割引やクーポンを提供しています。今回は49%オフで加入でき、契約が無料で3か月延長されました。短期プランでも同じ機能が利用できますが、月額料金が高いので、長期プランの方がお得です。
プランは安心の30日間返金保証付きです。TorブラウザでExpressVPNを体験してみましょう。満足できなければ、簡単に払い戻してもらえます。加入から27日間後に24時間年中無休のチャットサポートで返金をお願いしたところ、利用体験について質問に答えるだけで返金が承認され、2日後に全額が振り込まれていました。
2. CyberGhost:NoSpyサーバーがTorブラウザの通信を非公開に
- NoSpyサーバーが利用可能、透明性レポートを定期的に公開
- 超高速
- 91か国に9,758台以上のサーバー。東京にもサーバーあり
- 視聴可能な動画配信サービス:Netflix(アメリカ版、イギリス版、日本版など)、Amazonプライムビデオ(アメリカ版、イギリス版、日本版など)、ほか多数
- 同時に7台まで接続可能
- 対応機器:Windows、Mac、iOS、Android、Linux、ルーターなど
- Mac、iOS、Androidアプリは日本語に対応
CyberGhostは、プライバシー保護への取り組みの一環としてNoSpyサーバーを提供しています。NoSpyサーバーはプライバシーに寛容なルーマニアにあり、CyberGhostの職員しか立ち入れない場所で管理されています。第三者に干渉されるリスクがかなり低いわけです。厳格なノーログポリシーを守っているほか、透明性レポートは3か月ごとに発行されています。レポートには、データ開示請求やマルウェアアクティビティの通知、DMCAの削除申請などの件数が明記されています。

256ビット暗号化と業界最先端のプロトコルにより、Torブラウザを使用中もデータが保護されます。IKEv2、OpenVPN、WireGuardという3種類のプロトコルが利用できますが、です。Torブラウザで安全にブラウジングしたい場合はOpenVPNがおすすめです。OpenVPNプロトコルはオープンソースなので、検証とアップデートが常に行われており、バグや脆弱性が修正されています。しかし、今回のテストではWireGuardも安全で、OpenVPNほど速度が低下しないことが分かりました。
DNS・IPアドレスの漏洩対策やキルスイッチなど、強力なセキュリティ機能も備わっています。キルスイッチを検証するため、Torブラウザでサイトを開いたままサーバー地点を切り替えてみました。キルスイッチは正常に作動し、ネット通信が一時的にブロックされたという通知が表示されました。VPNとの接続が切れても、データは漏洩しないことが分かりました。
通信はとても速いので、Torブラウザを使っても速度低下を最小限に抑えられます。3台の近距離サーバー(マイアミ、アトランタ、ワシントンDC)を試したところ、平均速度は17Mb/秒で、4Mb/秒しか低下しませんでした。マイアミのサーバーでは動画を読み込むのに1秒かかりましたが、再生が始まると途中で止まることはありませんでした。
遠距離サーバーはかなり遅くなることもあります。例えば、ベルリンのサーバーに接続すると、9Mb/秒にまで低下したのです。幸い、CyberGhostのサーバーネットワークは大規模なので、遅いと感じる場合は別のサーバーを試すとよいでしょう。ドイツ国内にほかにも2か所にサーバーがあるので、切り替えると14Mb/秒に改善できました。
CyberGhostの長期プランはわずか$2.19/月で、かなりお得です。2年プランに加入したところ、契約が無料で2か月延長されました。月間プランでも同じ機能が使えますが、月額料金は高めです。
長期プランは安心の45日間返金保証付きです。加入から28日後、24時間年中無休のチャットで返金をリクエストしました。サポートスタッフは押し付けがましくなく、解約理由しか聞かれませんでした。すぐに返金が処理され、3日後に銀行口座に振り込まれていました。
3. Private Internet Access:MACEが広告やトラッカー、マルウェアを阻止
- 広告、マルウェア、トラッカーのブロック機能(MACE)を搭載
- 日本を含む84か国に29,650台以上のサーバー
- 安定して高速
- 10台まで接続可能
- 対応機器:Windows、Mac、iOS、Android、Linux、ルーターなど
- アプリは日本語に対応
Private Internet Access(PIA)には、広告・トラッカー・マルウェアブロッカー(MACE)が内蔵されていますから、自信を持ってTorブラウザを使えます。検証では、アプリで簡単にMACEが見つかり、ワンクリックで有効化できました。迷惑なポップアップを防ぐだけでなく、デバイスの安全を脅かす悪質なファイルも阻止できます。

Private Internet Accessなら、さまざまなセキュリティ設定を変えられるのがポイントです。プロトコルはOpenVPNとWireGuardから、暗号化レベルは128ビットと256ビットから選べます。安全と速度のバランスを考えて設定すると良いでしょう。ほかにも、キルスイッチは2つの設定があり、「Advanced Kill Switch」を選ぶとVPNがオフになっていても通信漏洩を防げます。
スピードテストを行ったところ、Torブラウザでも安定して速いことが分かりました。直近のサーバー2台(フロリダとアトランタ)は15Mb/秒以上でした。ExpressVPNほど高速ではありませんが、極端な速度低下ではありません。
PIAのアプリにはマルチホップと難読化の設定があり、VPNの使用を隠せます。通信をプロキシサーバーにも転送することで、二重に暗号化できるのです。しかし、試したところ、通信がかなり遅くなってしまいました。Torブラウザはもともと遅いので、厳しいファイアウォールを回避したいときだけ使うと良いでしょう。
些細なことですが、PIAのデメリットは5アイズ同盟の加盟国であるアメリカに本社があることです。とは言え、厳格なノーログポリシーを遵守していますから、警察がユーザーデータの開示を請求しても共有できるデータはありません。
長期プランはわずか$2.19/月で、契約が無料で数か月延長されることもあります。短期プランでも同じ機能が使えますが、月額料金が高くなるため、長期プランのほうがお得です。
PIAのプランは30日間返金保証付きです。25日間試してから返金をリクエストしたところ、手続きは簡単でした。24時間年中無休のライブチャットで返金をお願いし、いくつか質問に答えると、4日以内に口座に振り込まれていました。
VPNに接続してTorを使う方法
Torブラウザを使う際は、安全性の高いVPNを使うことでセキュリティを強化できます。TorブラウザでVPNを使う方法は2つありますが、安全性が異なります。ここでは、TorブラウザとVPNを併用する方法について説明します。
TorオーバーVPN
最も安全な使い方は、VPNに接続してからTorブラウザを開く方法です。Torブラウザの弱みは入口ノードと出口ノードですが、VPNを使えばすべてのノードで安全にデータが保護されます。さらに、IPアドレスもTorネットワークから隠され、プロバイダもあなたがTorを使っていることを見られません。
ただし、VPNのセキュリティ機能が不十分だと、効果的に安全を確保できません。例えば、VPNの接続が切れた場合、キルスイッチがなければデータが漏洩してしまいます。悪質な出口ノードに通信が転送された場合に備えて、キルスイッチがあるVPNを使いましょう。また、ブラウジング状況のプライバシーを確実に守れるように、厳格なノーログポリシーを遵守しているVPNを選ぶのも大切です。
VPNオーバーTor
2つ目の方法は上記の逆で、Torに接続してからVPNに接続します。このやり方では、Torを利用できるようにVPNを手動設定しなければならないため、難易度は高めです。「VPNオーバーTor」だと出口ノードで通信が隠されますから、ある程度の安全を確保できます。
ただし、VPNオーバーTorには弱みや欠点もあります。まず、プロバイダはあなたがTorを使っていることを見られます。また、一般的な検索エンジンの検索結果に出てくるサイトにはアクセスできますが、.onionサイトは閲覧できません。
この方法では、Torに対応していて、厳格なノーログポリシーを遵守しているVPNが必要です。ただ、1つ目の方法ほど安全ではないので、この記事でご紹介したVPNをはじめ、多くのVPNはVPNオーバーTorに対応していません。
Torを安全に使う際の注意事項
Torブラウザは、プライバシーをある程度守るために設計されていますが、脆弱性もあります。安全にTorブラウザを使うために、次のようなことに注意してください。
- ウイルス・マルウェア対策ソフトを使いましょう。
セキュリティソフトを使うことで、ウイルスやマルウェアからデバイスを守り、サイバー攻撃を避けられます。また、ソフトウェアがアップデートされていることも確認してください。新しいバージョンが利用可能になっても古いバージョンを使い続けると、最新のサイバー脅威を阻止できません。 - 個人情報を安易に明かしてはいけません。
閲覧したサイトに個人情報を渡してはいけません。例えば、氏名やメールアドレス、電話番号を入力したり、写真などをアップロードしたりするのは避けてください。また、個人アカウント(Gmail、Google Drive、Hangoutなど)にアクセスすると個人情報が公開されてしまう恐れがあります。ProtonMailなどのメールサービスを活用すれば、暗号化されたメールアドレスを簡単に取得できますから、Tor専用のメールアドレスを作成すると安心です。 - 安全を優先したOSを使いましょう。
一例として、「TAILS」というOSが挙げられます。また、外付けドライブでOSを実行することもおすすめします。そうすれば、Torネットワーク上でハッカーにパソコンを判別されにくくなります。 - 定評のあるダークウェブ検索エンジンを使いましょう。
一部の検索エンジンは.onionサイトもインデックス化していますから、ダークウェブにアクセスする前に、そのような検索エンジンでダークウェブのサイトを探したり調べたりしましょう。定評のある検索エンジンとして、DuckDuckGoやAhmiaなどが挙げられます。なお、表層Webの検索エンジン(Googleなど)はユーザーデータを収集しますから、ダークウェブについて調べるためにはおすすめしません。 - デバイスとブラウザを常にアップデートしましょう。
バグや脆弱性にネットの安全が脅かされないよう、ソフトの最新版を使うように心掛けてください。 - JavaScriptを無効化しましょう。
ハッキング防止のためです。2013年に、JavaScriptが提供するセッション情報を使ってユーザーのブラウジング情報を追跡できることが発見されたのです。 - アドオンは使わないようにしましょう。
Torブラウザは一部のプラグイン(Flash、RealPlayer、Quicktimeなど)を自動的にブロックしますが、Torのデベロッパーはアドオンを管理できませんから、アドオンが原因で安全が脅かされる可能性があります。実際、ハッカーがアドオンからユーザーのIPアドレスを取得した事例もあります。また、アドオンやブラウザ拡張機能も、ブラウザフィンガープリントで個人を特定するために使われることがあります。 - Torブラウザの画面の大きさを変えてはいけません。
ブラウザフィンガープリントという手法で追跡される恐れがあります。 - カメラとマイクを物理的に隠しましょう。
マスキングテープなどで目隠ししましょう。そうすれば、サイバー犯罪者にデバイスを乗っ取られても、盗撮・録音されません。 - 信用できるサイトをメモしておきましょう。
アクセスするのは信用できるリンクとサイトだけにしましょう。特にネット上で買い物をする際は大切です。信用できるサイトを整理したい場合、Turtlなどの暗号化されたノートが便利です。調査で見つけた、あるいは実際に使ったOnionサイトのURLを保存しておけます。 - クリックする際は十分に注意してください。
ポップアップや広告はクリックしてはいけません。また、不審な要求にも応じないようにしましょう。ダークウェブからファイルをダウンロードした場合、ファイルを開く前にインターネット接続を無効にしてください。インターネットに接続したまま開いてしまうと、実際のIPアドレスが漏洩する恐れがあります。 - 仮想通貨を使いましょう。
クレジットカードではなく、仮想通貨で支払いましょう。ダークウェブで買い物する際に匿名性を高めることができ、支払い情報の盗難を防げます。 - デバイス上のすべてのアプリを閉じましょう。
銀行アプリやストリーミングアプリなどを開きっぱなしにすると危険です。アプリから個人情報を盗まれないように、すべて閉じましょう。
Torブラウザの使い方【デバイス別に解説】
安全のため、Torブラウザは公式サイトからダウンロードすることをおすすめします。また、ブラウジング中は画面の大きさは変えないでください。画面の大きさを変えると、ブラウザフィンガープリントという方法で個人を特定できてしまいます。FBIや広告事業者、その他の監視組織はこの手法を用いて個人を特定しているのです。
iOSでTorブラウザは利用できませんが、Torを使用した「Onion Browser」は使えます。これはTorも推奨しているオープンソースアプリで、Apple App Storeから入手できます。
ここでは、Torブラウザが利用可能なデバイスごとに、インストール方法をご紹介します。
Torブラウザの使い方:WindowsとMac
Torブラウザのインストール方法はWindowsとMacでほぼ同じです。唯一の違いはOSのナビゲーションでしょう。WindowsにTorブラウザをインストールするには、次の手順に従ってください。
セキュリティ強化のため、Torをダウンロードする前に高性能VPNに接続してください。ExpressVPNが一番おすすめです。軍レベルの暗号化と自動キルスイッチにより、個人情報の公開を防げます。この例では、ExpressVPNを使いましたが、ほかのVPNでも手順はほぼ同じです。
- サーバーに接続します。直近のサーバーに接続すると、最速になります。
ExpressVPNのスマートロケーション機能を使うと、Torブラウザを利用中に速度低下を最小限に抑えられます
- Torブラウザをダウンロードします。Torブラウザのダウンロードページを開き、該当するインストーラを選びます(WindowsまたはMac)。
クリックすると、直ちにダウンロードが開始します
- インストールファイルを開きます。言語を選び、インストールウィザードの指示通りに進めましょう。
言語はアルファベット順で表示されます
- インストールが完了するのを待ちましょう。インストールが完了すると、2つの選択肢が表示されます。Macでは、この時点でTorブラウザのアイコンをアプリケーションフォルダに移動するように指示されます。
インストールが完了したら、「Tor Browserを実行する」にチェックが入っていることを確認し、「完了」をクリックします。
- 接続するか、Torを設定します。Torをインストールしたら、Connect(接続)またはConfigure(設定)のいずれかを選びます。制限されたネットワークまたはインターネットが検閲されている地域では、「設定」をクリックしましょう。「お住まいの地域でTorは検閲されていますか。プロキシを使用していますか」と表示され、「Pluggable transport」の設定を手伝ってくれます。ネットワークが制限されていない場合は、「接続」をクリックすればTorブラウザでブラウジングを開始できます。
プロキシを使っている場合、プロキシの種類、IPアドレス、ポートを入力します
Torブラウザの使い方:Android
- VPNに接続します。最速の通信になるよう、直近サーバーを選びましょう。
- Torの公式サイトにアクセスします。AndroidデバイスでTorの公式サイトを開きましょう。
- 指示に従ってインストールします。「Go to Google Play」をタップしたら、インストールボタンを押します。
- Torに接続します。安全にTorブラウザでブラウジングできるようになりました。
Torブラウザの使い方:Linux
- VPNに接続します。新しいターミナルを開き、[expressvpn connect]というコマンドを実行します。スマートロケーションで接続するコマンドは[expressvpn connect smart]です。
- Torランチャーをダウンロードします。FlatHubでTorのダウンロードページに遷移し、Linux用ランチャーをダウンロードします。
- ファイルをインストールします。ダウンロードフォルダ(あるいはTor Launcherをダウンロードした場所)でファイルを開きましょう。
- 接続するか、Torを設定します。「Launch」をクリックし、Torを開始します。Connect(接続)またはConfigure(設定)のいずれかを選びます。Torがブロックされているネットワークでブラウジングする場合、「設定」を選びましょう。「お住まいの地域でTorは検閲されていますか。プロキシを使用していますか」と表示され、「Pluggable transport」の設定を手伝ってくれます。Torがブロックされていなければ、接続をクリックするだけでダークウェブをブラウジングできます。
安全にTorを使うための設定方法
- Torのアドオンを管理しましょう。安全性を高めるため、Torのアドオンはすべて有効化することをおすすめします。ハンバーガーメニューをクリックし、[設定] > [拡張機能とテーマ]の順にクリックします。安全なHTTPSサイトだけを許可するアドオン「HTTPS Everywhere」があるはずです。「NoScript」は、信用できないサイトでJavaScriptを無効にします。HTTPS EverywhereとJavaScriptはデフォルトで有効になっていますが、必要に応じてTorブラウザの設定画面から管理できます。
- セキュリティレベルを設定します。より安全になるよう、Torブラウザのセキュリティレベルを「最も安全」に設定しましょう。画面右上の盾ボタンをクリックし、「セキュリティ詳細設定」をクリックしてください。
- 安全にダークウェブにアクセスしましょう!Torブラウザを開く前にVPNに接続することをお忘れなく。最も安全な状態でブラウジングできるようになります。
【よくある質問】Torの安全な使い方
Torをダウンロードするのは安全ですか?
はい。Torブラウザは安全にダウンロードできます。しかし、完全に非公開というわけではありません。あなたがTorの公式サイトを訪問したことはプロバイダに公開されるからです。プライバシー保護のため、VPNに接続してからTorをダウンロードしましょう。
ただし、第三者サイトからTorブラウザをダウンロードするのは避けてください。悪質なリンクを含む偽サイトもありますから、デバイスと個人情報が危険にさらされてしまいます。Torブラウザの公式サイトからダウンロードするようにしましょう。
Torブラウザから個人を特定することはできますか?
困難ですが、不可能ではありません。安全を守るため、Torブラウザを使う際は、VPNなどで追加の対策を行いましょう。Torには、安全が脅かされてユーザーの摘発や通信の盗聴に使われたノードもあります。また、ハッカーがTorの一部を乗っ取ると、どのユーザーがどのようなコンテンツを閲覧しているか調べられます。
TorはIPアドレスを隠しますか?
完全には隠されません。Torの入口ノードでは実際のIPアドレスが見えるのです。しかし、VPNに接続してからTorを使えば、IPアドレスの公開を防げます。VPNを使うとすべてのノードでIPアドレスが隠されますから、Torでのブラウジング状況から位置情報を特定できなくなります。また、VPNはセッション開始から終了まで通信を暗号化しますから、インターネットプロバイダにもTorブラウザを使っていること知られません。
Torは合法ですか?
Torブラウザはほとんどの国で合法ですが、使用すると監視される可能性があります。プロバイダはあなたがTorを使っていることを見られるので、疑われてしまうかもしれません。違法行為をしない限り、トラブルに巻き込まれることはないはずですが。ノーログポリシーを守り、DNS・IPアドレスの漏洩対策やキルスイッチがあるVPNを使えば、プライバシーを守れます。
なお、ネット検閲が厳しい国では、Torの使用は全面的に禁止されています(中国、ロシア、アラブ首長国連邦など)。法的に罰せられないよう、お住まいの地域の法律を守ることを強くおすすめします。
VPNとTorを併用するべきですか?
Torブラウザを使う際は、VPNで安全を確保することを強くおすすめします。Torネットワーク内では匿名ですが、プロバイダはあなたがTorネットワークにアクセスしたことが見られます。Torブラウザは犯罪行為のために使われることが多いので、違法行為をしなくても疑われるリスクがあるのです。
また、ダークウェブでは、ハッカーによるデータの盗難、マルウェア、ウイルスなど、さまざまなサイバー脅威の危険にさらされます。VPNは匿名性を確保し、個人情報を守るため、ダークウェブを安全にブラウジングできるようになります。
Torブラウザは無料ですか?
はい。Torブラウザは無料です。公式サイトからダウンロードするだけで使えます。ただし、無料製品は何らかの制限があるものです。Torの場合、プライバシー保護が限られています。そのため、安全かつプライバシーを守ってブラウジングできるよう、Torブラウザを使う際は、ほかのセキュリティ対策ツールを併用するのがベストです。
TorブラウザはAndroidとiOSデバイスでも使えますか?
Androidでは使えますが、iOSでは使えません。iOSではTorブラウザの代わりに、アプリストアから「Onion Browser」を入手できます(Torブラウザと同様、ダークウェブを閲覧できるブラウザです)。Onion BrowserはTorのルーティングを使ったサードパーティ製アプリです。Torプロジェクトと協力して開発されたもので、Torの公式サイトでも推奨されています。
Androidの場合、Google PlayストアからTorアプリをダウンロードするか、Torの公式サイトからAPKファイルとして入手できます。Androidで安全にTorブラウザを使うには、VPNに接続してからTorのAPKファイルをダウンロードするのが最も安全です。そうすれば、Torブラウザをダウンロードしたことが隠されますから、プロバイダにも知られません。また、Google Playストアから誤って悪質なアプリをダウンロードするリスクもありません。偽アプリをダウンロードしてしまったユーザーもいるので、Playストアからダウンロードする場合は注意が必要です。
Torが遅い理由は?
Torブラウザは複数のノードに通信を送信するため、ブラウザ内の通信速度が大幅に低下します。VPNで対策を強化する場合は、さらに遅くならないように高速VPNを選ぶのが大切です。
ノードとは、通信が目的地に到達する間にある休憩所のようなものです。通信がノードを通過するたびに、目的地(閲覧したいサイト)に到着するのに時間がかかるのです。
今すぐ安全にTorブラウザを使いましょう
Torブラウザを使えば、ある程度のプライバシー保護が可能ですが、ダークウェブにアクセスするために使うと危険にさらされます。Torブラウザを使う際は、VPNに接続してサイバー脅威から身を守ることを強くおすすめします。VPNはブラウジングセッションの全通信を暗号化しますから、安全です。また、監視しようとする第三者からTorブラウザの使用とIPアドレスを隠すこともできます。
Torブラウザを使う場合はExpressVPNが一番おすすめです。トップクラスのセキュリティ機能が充実しているだけでなく、超高速なので、速度低下を防ぎつつ安全にTorブラウザを使えます。30日間返金保証もありますから、リスクなしでExpressVPNを体験してみましょう。満足できなければ、簡単に払い戻してもらえます。
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