VPNプロトコルの選び方【優しく解説・2024年最新情報】
バーチャルプライベートネットワーク(VPN)は匿名性を保護しネット上でのセキュリティーを守るために大変便利なツールです。VPNの利用者の一部はこのツールの仕組みを理解したいと思っていることでしょう。この記事はVPNプロトコルについて詳しく知りたいという方や、どのプロトコルを使えばいいのか知りたい人を念頭に置いて書いてあります。
様々なVPNプロトコルに関する詳しい説明とそのメリット、デメリットに関してはこちらの記事をお読みください。今回の記事では最高のVPNプロトコルに関して素早く簡単に分かるように説明しています。
プロトコルの基本
簡単に説明すると、VPNプロトコルはVPNサービスの基礎となるものです。通信プロトコルと暗号化標準から構成されていて、VPNサーバーとの通信を安全で高速なものにします。代表的なVPNプロトコルはOpenVPN、WireGuard、PPTP、L2TP/IPSec、IKEv2、SSTPの6つです。開発が進むにつれてメリットが注目されて人気が増したり欠点が明らかになって人気がなくなったりしますが、あるプロトコルのほうが他より優れているケースも存在します。各プロトコルの特徴をまとめました。
- OpenVPNは業界標準のプロトコルで、プライバシーを最重視する場合に使いましょう。スピード、セキュリティ、安定性の面で最もバランスの取れたプロトコルで、大半のVPNサービスはデフォルトでOpenVPNを使っています。
- WireGuardは比較的新しいオープンソースプロトコルで、スピードとセキュリティのバランスがOpenVPNより優れているのが特徴です。コード行数が少ないためより高速で安全な接続を確立し、すべての主要デバイスに対応しています。
- IKEv2 は突然インターネット接続が途絶えた場合、自動的に再接続するという機能があるため携帯端末に最適です。例えばトンネルを通過しているときなどに役に立ちます。このプロトコルは通信速度が素晴らしいですが、セットアップが難しいことと一部のプラットホームでしか利用できないことがデメリットでしょう。
- L2TP/IPSecは何らかの理由でOpenVPNを利用できない場合にお勧めしたいプロトコルです。とびぬけて優秀な点があるわけではなく、まんべんなく良いというプロトコルなので重要でないことに向いているプロトコルでしょう。
- SSTPはウィンドウズを使っている場合、万能なプロトコルです。オペレーティングシステムの一部として内蔵されているため、利用が簡単で、マイクロソフトに対応しています。しかしその他のプラットホームでは利用が困難か、全く利用できないということを覚えていてください。マイクロソフトの独占技術であるのが気に入らないという人もいるかもしれません。
- PPTP – このプロトコルは必要でない場合、利用は控えた方がいいでしょう。最も時代遅れのプロトコルであり、人気がありません。通信速度は良いものの、セキュリティー対策はないに等しいでしょう。プライバシーを気にしているのでしたらこのプロトコルの使用は避けるべきです。
各プロトコルの詳細
OpenVPN
- 比較的新しいオープンソースプロトコルであり、信頼されているため模範的なプロトコルだと認識されています。
- 第三者サービスの間で非常に人気があり、プラットホームのネイティブサポートはありません。
- 多様なアルゴリズムに対応しているため、最高レベルのセキュリティーを保証しています。
- 最高速のプロトコルの一つです。通信速度はどの暗号レベルに左右されますが、ほとんどの場合、通常の利用ではその影響は感じられません。
- セットアップは難しそうに見えますが、多くの優秀なVPNサービスはユーザー自身がほとんど操作しなくてもいいように工夫しています。
WireGuard
- 2016年にリリースされた比較的新しいプロトコルで、定期的に更新されています。
- コードベースを最小限に抑えているため、安全な接続をより高速で確立します。
- ChaCha20Poly1305暗号化を利用しています。AES 256ビットとほぼ同レベルの暗号化です。
- スピードとセキュリティを重視したプロトコルなので、プライバシーを妥協せずに高速でトレントやゲームを行うのに向いています。
- Windows、macOS、Linux、Android、iOSに対応していますが、難読化には対応していません。
IKEv2 (インターネット・キー・エクスチェンジv2)
- IPsecベースのトンネリングプロトコルでマイクロソフトとシスコによって開発されています。
- 再接続能力と多様なアルゴリズムに対応しているため、安定していて安全性が高いです。
- 通信速度面で非常に優れています。L2TP、SSTP、PPTPより比較的高速です。
- ブラックベリー端末に対応している以外、他のプラットホームで利用できないことが多いです。
- 独占技術であるためマイクロソフトに対する意識によって利用したいかどうか左右される人もいることでしょう。しかし全く同じオープンソース版も存在しています。
L2TP (レイヤー2トンネリングプロトコル)
- シスコのL2FとマイクロソフトのPPTPから由来しています。
- 単一ではまったくセキュリティー機能がないため、通常はIPsecとともに提供されています。
- 最近のVPNに対応している端末やオペレーティングシステムには必ず内蔵されています。
- 全体的によいプロトコルですが、最近の漏洩事件のため、NSA(アメリカ国家安全保障局)に妨害されている可能性が指摘されています。
- OpenVPNと比較するとあまりメリットがあるとは言えません。
SSTP (セキュア・ソケット・トンネリングプロトコル)
- マイクロソフトによってウィンドウズVistaで初めて紹介されました。
- ウィンドウズに内蔵されており、他のプラットホームでは利用できない可能性があります。
- ほとんどのファイアウォールを簡単に乗り越えることができます。
- マイクロソフトの技術であるため、あなたのデータがどこに送信されているか知ることはできません。
- 通信速度は高速で、比較的安全ですが裏に脆弱性があるため、最高のプロトコルとは言えません。
PPTP (ポイントツーポイント・トンネリングプロトコル)
- ウィンドウズが初めて対応したVPNプロトコルです。
- VPNを利用できるすべての端末で利用が可能です。
- 暗号化基準が低いため通信速度は大変高速です。
- 非常に安全性が低いです。長年の間NSAに簡単に妨害されてきたことが知られています。
- マイクロソフトはPPTPを改善していますが、SSTPやL2TP/IPSecなど、他のプロトコルの利用を推奨しています。
結論
まとめると、ネット上でハッカーや覗き見から身を守るにはOpenVPNとWireGuardが適しています。WindowsユーザーはSSTPも良いかもしれませんが、セキュリティリスクが存在する可能性があるため注意が必要です。これはL2TPとIKEv2も同様です。この2つのプロトコルの安全性はMicrosoft社に依存しているからです。Microsoftを信頼している方も、PPTPはプライバシー保護機能がやや古くなっているため、最後の手段と考えた方が良いでしょう。
セキュリティを最優先するなら既知の脆弱性が存在しないプロトコルを選ぶべきです。現在、この条件を満たすプロトコルはOpenVPNとWireGuardだけです。また、複数のプラットフォームで利用できる数少ない安全なプロトコルでもあります。最高のVPNプロトコルを知っておくのは重要ですが、それが利用可能なサービスを選ばなければ意味はありません。そこで、業界最高峰のVPNをランキングにまとめました。どれもOpenVPNなどの高速で安全なプロトコルをサービスに組み込んでおり、設定も簡単なので、スムーズにVPNを利用できます。ぜひご覧ください。
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