私はこれまで何年もProtonMailを使ってきたのですが、Proton VPNも世界的に有名なプライバシー保護とセキュリティ対策を行っているのか気になりました。Proton VPNは、世界クラスの暗号化メールサービスを開発したCERNの科学者たちが生み出したVPNサービスですが、VPN業界は競争が激しいのです。果たして、プライバシー分野の専門家たちは、他社のVPNでは見られない革新的な機能を提供しているのでしょうか?
その答えを探るため、Proton VPNのプライバシーポリシーや親会社、セキュリティ対策への取り組みなどを詳しく分析しました。また、ストリーミング再生時の性能や通信速度、漏えい対策、Torrentへの対応、その他の追加機能も徹底検証しました。
結論から言うと、Proton VPNは、ほとんどのデバイスに対応している安全なVPNです。本社はスイスにあり、ProtonMailと同じパワフルな暗号化技術を活用しているので、安全性が高いサービスとなっています。しかし、トップクラスのVPNに対抗するにはまだまだ改善が必要でしょう。
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メリット
デメリット
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Proton VPNの機能【2024最新情報】
9.2
💸
価格
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2.99 USD/月
|
📆
返金保証期間
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30 日 |
📝
VPNはログを記録している?
|
なし |
🖥
サーバー数
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9306+ |
💻
ライセンスごとの端末数
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10 |
🛡
キルスイッチ
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あり |
🗺
本社の所在地
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Switzerland |
📥
トレントに対応
|
あり |
ストリーミング:動画視聴が好きな人におすすめのチョイス
9.3
Proton VPNのストリーミング専用サーバーは、筆者と同僚が試したすべての人気サービスに対応していました。あなたの地域で利用可能な動画配信サービスにProton VPNが対応しているか調べるため、世界中の調査スタッフがそれぞれの国のサービスを試しました。Plusサーバーに繋いだときは「うまくいくものがなかなか見つからない」ということが時々ありましたが、大した問題ではありません。
無料サーバーでも多くのプラットフォームが利用可能です。有料サーバーほど効率が良いわけではないものの、アメリカからPeacockとMaxのコンテンツを視聴できたので満足しました。しかし、動画を読み込むのに時間がかかりました。また、一部の調査スタッフは無料サーバーでNetflixオリジナルしか見られませんでした。しかし、無料サーバーは混雑していることが多いことを考えると、かなり良いと言えます。
Proton VPNは下記の動画配信サービスが利用できるよう最適化されています。この一覧は変更される可能性があるため、Proton VPNの公式サイトで最新情報をご覧ください。対応サービスについて案内しているのはありがたいですね。
Amazonプライムビデオ |
ESPN+ |
HBO Max |
BBC iPlayer |
Peacock |
Paramount+ |
All 4 |
Twitch |
SlingTV |
SyFy |
ITV4 Hub |
7plus |
9now |
fuboTV |
10 Play |
NOW TV |
PlutoTV |
RAI Play |
Crunchyroll |
YouTube |
Funimation |
F1TV |
ABC.com |
DAZN |
Hotstar |
プラスプランの料金は動画の視聴におすすめのVPNとほぼ同じですが(€2.99/月~)、さらに安いVPNもあります。例えば、CyberGhostの2年プランは$2.19/月で、Proton VPNと同じくらい動画の視聴に向いています。
【重要】 当社は著作権違反を一切容認しません。Proton VPNはノーログポリシーを守っていることが確認されています。つまり、利用者のオンラインアクティビティを監視しないと約束しているのです。正しく使うのは利用者の責任です。アプリやサービス、サイトのルールや規則を必ず守るようお願いいたします。
利用可能:Netflix
国際チームと筆者がNetflixを試したところ、イギリスやアメリカ、フランス、日本など、数か国で視聴できました。結果が最高だったのは専用サーバーを使ったときで、動画はすぐに再生されました。
また、アメリカの調査メンバーがアメリカサーバーに繋いだところ、アメリカ版ライブラリでのみ視聴可能な映画『ギルバート・グレイプ』を見られました。
利用可能:Hulu、ディズニープラス
Huluに対応しているVPNはかなり少ないため、Proton VPNで視聴できたのは感心しました。
アメリカの同僚は同じサーバーでディズニープラスで配信されている『Marvel Studios Legends』を視聴できました。
利用可能:Peacock
アメリカの調査メンバーはストリーミング専用サーバーでPeacockの動画を数本見られました。
動画再生のために最適化されているはずなのに、最初に試した2台のサーバーで画質が悪かったのは残念でした。あなたも同じようなことがあるかもしれません。
利用可能:ITV
イギリスの同僚は、ITVで動画を飛ばし見してもHuluやディズニープラスと同じくらい快適に視聴できました。
『Love Your Garden』、『The Real Housewives of Atlanta』、『Inspector Morse』などをライブで見ることができ、HD画質で再生されました。
利用可能:BBC iPlayer、Max、ESPN+、Amazonプライムビデオ
調査スタッフがMaxとAmazonプライムビデオを試したところ、VPNの利用は検出されませんでした。プライムビデオを飛ばし見したときは数秒バッファしましたが、高画質でした。Maxが利用可能なヨーロッパ諸国の同僚たちもアクセスできたと報告してくれました。
BBC iPlayerとESPN+の動画も簡単に見られました。しかし、同僚がBBC iPlayerを見ようとしたときは、イギリスサーバーを何回か切り替えなければならなかったそうです。
うまくいかないサーバーもありましたが、Proton VPNの有料版は動画視聴におすすめのチョイスと言えます。
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通信速度 — まあまあ速いですが、遠くのサーバーは遅め
9.1
Proton VPNは通信が比較的速いですが、遠くのサーバーでは遅くなってしまいます。スピードテストはMicrosoft Surfaceのノートパソコン(Windows 10)で行い、プロトコルはOpenVPN UDPを選びました。
また、通信が大幅に速くなるので、テストではVPN Accelerator機能を有効にしました。近くのサーバーを試したとき、VPN Acceleratorを有効にするとダウンロード速度が平均で2倍も速くなりました。これは素晴らしい機能ですが、他社ほど速いわけではありません。
4,000キロ以上離れたサーバーでは、ダウンロード速度が22%低下しました。
まず、Quick Connect機能を使いました。位置情報をもとに、最速のサーバーに自動接続する機能です。すると、負荷率が68%のロサンゼルスのサーバーに接続され、ダウンロード速度は64.33Mb/秒でした。接続前と比べ、3%しか速度が低下しませんでした。
サーバーの負荷率は速度に影響します。負荷率が96%のサーバー(US-Free#2)を試したところ、スピードは55.18Mb/秒に低下しました。
サーバーの種類別で速度を比較してみましょう。
Secure Coreサーバーは、通信が2回転送されるため、速度が遅くなりました
平均すると、Plusサーバーよりベーシックサーバーの方が8Mb/秒速いことが分かりました。Plusサーバーが無料サーバーより遅かったのは驚きです。
スピードテストの結果、一番速いのは近くのベーシックサーバーであることが分かりました。しかし、速度を優先したい場合、Proton VPNより高速のVPNサービスはたくさんあります。
Proton VPNはゲームに適した通信速度
9.1
Proton VPNはゲームに適していますが、近くのサーバーに接続した場合に限ります。まず、比較的近いベーシックサーバー(CA#27)を選んだところ、応答時間(Ping)は84ミリ秒でした。ハースストーンは10秒以内に始まり、ラグなしでプレイできました。
負荷率が低いベーシックサーバーがおすすめです
次に、通信量が多いゲームでProton VPNを試すため、「カウンターストライク:グローバルオフェンシブ」をプレイすることにしました。テンポの速いFPSゲームで、少しでもラグがあるとプレイに悪影響があります。わずか14秒でマッチが見つかり、問題なくプレイできました。動きが遅くなったり、コマンドの表示に時間がかかったりすることはありませんでした。
しかし、遠くのサーバーでは事情が違います。数千キロ離れたNY#45サーバーでは、マッチが読み込めず、プレイできませんでした。
カナダとイギリスのサーバーでも同じトラブルに遭遇しました。以上のような結果から、近くのサーバーに接続すれば、Proton VPNはゲームに適したVPNと言えます。
サーバーネットワーク — 小規模ですが、多数の特設サーバーあり
8.9
他社のVPNと比べ、サーバー数は少なめですが、Proton VPNは特設サーバーがあるので柔軟性はかなり高いと言えます。日本を含む112か国に9,306台のサーバーが用意されています。
サーバーロケーションの隣に表示されるアイコンを見ると、サーバーの種類が分かります。
- ベーシック:アイコンが表示されていないサーバーです。ベーシックプラン以上なら誰でも接続できます。
- 無料:サーバー名に「FREE」が含まれれば、無料サーバーです(US-Free#1など)。
- Plus:小さな再生ボタン(横向きの三角形)があるサーバーです。これらのサーバーは、動画の視聴に最適化されています。Plusサーバーを利用するには、プレミアムプラスプランに加入する必要があります。
- Tor:小さな灰色の玉ねぎアイコンが表示されている場合、トーアネットワークが利用できるサーバーです。プラスプラン以上が必要です。
- P2P:反対方向を向いている二重矢印のアイコンは、P2Pサーバーを示します。
- Secure Core(セキュア・コア):サーバー一覧の上にある南京錠アイコンをクリックすると、セキュア・コアサーバーを有効化できます。ただし、プラスプラン以上が必要です。
さまざまな機能があるサーバーも多数あります。サーバー名の隣に機能のアイコンが表示されます
スパナのアイコンが表示されているサーバーはメンテナンス中です。サーバー名の隣には負荷率が表示されています。
Proton VPNはベアメタルサーバーだけを採用しています。つまり、仮想地点ではなく、物理サーバーに接続できるということです。ベアメタルサーバーは、ハッカーによるオンライン攻撃に遭いにくいため、セキュリティ強化が期待できます。Proton VPNはサードパーティと提携して一部のサーバーをレンタルしていますが、提携企業は入念に審査されています。また、セキュア・コアサーバーの多くはProton VPNが所有しています。
無料プランでは、3か国にある23台のサーバーが利用できます(日本、オランダ、アメリカ)。無料版では1台のサーバーしか使えないVPNサービスが多いなか、Proton VPNは23台も無料サーバーがあるのは感心しました。また、国内サーバーに接続できるのは日本のユーザーとしては嬉しいポイントです。
Proton VPNのサーバーネットワークは大規模とは言えませんが、サーバーは安全で、頻繁にアップデートされており、いくつか便利な機能があります。
セキュリティ — 優秀なセキュリティ技術と機能
9.8
Proton VPNはセキュリティの面でとても優れています。軍レベルの暗号化により、IPアドレスが確実に隠され、機密情報を守ることができます。また、DNS漏洩対策、オープンソースのアプリ、セキュア・コアサーバー、スプリットトンネル、キルスイッチなども提供されています。
暗号化
Proton VPNはAES 256ビット暗号化を採用しているので、データの安全性は万全です。簡単に説明すると、AES 256ビット暗号化とは、データを解読する鍵は78桁の数字で隠されることを意味します。Proton VPNに接続すると、通信は完全に匿名化されるわけです。
セキュリティ強化策として、Proton VPNはパーフェクトフォワードシークレシーを活用しています。この機能は、Proton VPNが情報を暗号化・復号化するときにProton VPNが使う鍵を継続的に変えるものです。万が一、部外者に鍵を知られたとしても他の鍵にすぐに切り替わるため、安全が脅かされることはありません。
データ漏洩テストに合格
Proton VPNは位置情報も常に隠すことが分かり、DNS漏洩テストに合格しました。
検出された位置情報は、接続したサーバーの位置(アリゾナ)でした
WebRTCが漏洩すると、閲覧したサイトにあなたの機密情報が公開されてしまいます。Windowsノートパソコンとスマホ(AndroidとiOS)でProton VPNに接続し、漏洩テストを行ったところ、漏洩は検出されませんでした。以上の結果により、Proton VPNを使えばデータをしっかり守れることが分かりました。
セキュア・コア
セキュア・コアサーバーを選ぶと、データは2台のサーバーに送信されます。つまり、データは二重に暗号化されるので、セキュリティを強化できるわけです。他社はこの機能を「マルチホップ」と呼んでいますが、Proton VPNの場合、最初にデータが転送されるのは安全性を強化したセキュア・コアサーバーなのがユニークです。
セキュア・コアサーバーは、スイス、スウェーデン、アイスランドの3か国に位置しています。これらの国は14アイズ同盟と情報を共有しないので、プライバシー保護に適しています。
特に、スイスとスウェーデンのセキュア・コアサーバーは、地下に造られた安全性の高いデータセンターに保管されています。アイスランドのサーバーは、かつて軍事基地だった場所で管理されています。また、それぞれのIPアドレスはProton VPN独自のローカルインターネットレジストリによって割り当てられています。
デスクトップでは、南京錠アイコンをクリックしましょう。Androidでは、画面上のトグルを切り替えます
セキュア・コアサーバーを利用するには、プラスプラン以上が必要です。セキュア・コアサーバーは便利ですが、ほとんどのユーザーは軍レベルの暗号化で十分でしょう。
停止スイッチ
キルスイッチとは、VPNとの接続が途切れた場合、ネット通信を無効化することでデータ漏洩を防ぐ機能です。この機能を試すために、VPNアプリがサーバーを切り替えている途中でサイトにアクセスしようとしました。すると、キルスイッチが通信をブロックし、本当のIPアドレスが公開されるのを防止できました。
VPNとの接続が途切れた場合、キルスイッチが通信を守ります
Proton VPNのキルスイッチは、セキュア・コアとNetshieldの右側にある電気スイッチアイコンをクリックすると有効になります(デフォルトでは無効です)。
自動的にオンにならないので、接続前に有効にしましょう
Androidでキルスイッチを有効にしたい場合、追加の手順があります。デスクトップアプリほど簡単ではなく、やや面倒です。
Androidでキルスイッチをオンにするには、常にオンにする(Always-On)を選択する必要があります
iOSとLinuxのキルスイッチの使い方は、デスクトップと同じです。すべての主要なOSでキルスイッチが使えるのは良いでしょう。
スプリットトンネル
スプリットトンネル機能を使うと、一部の通信だけVPNに送信でき、他のアプリの通信はいつもの接続で送受信されます。「VPNに接続したまま、銀行口座を閲覧したい。ワイヤレスプリンターを使いたい」そんなときに役立つ機能です。
WindowsとLinuxのデスクトップアプリでは、設定画面の詳細設定タブからスプリットトンネルを有効にできます。
どのアプリまたはIPアドレスをVPNトンネルに経由させるか選べます。逆に、トンネルに経由させないIPとアプリも指定できます
Androidアプリでは、スプリットトンネルをオンにする前にVPNとの接続を終了する必要があり、VPNトンネルから除外するアプリとIPしか選べません。なお、MacとiOSでスプリットトンネルは利用できません。
便利な機能ですが、Appleデバイスでスプリットトンネルが使えないのは残念です。
プロトコル
Proton VPNでは、状況に応じてプロトコルを切り替えられますが、利用可能なプロトコルはデバイスごとに異なります。プロトコルとは、データをどのようにVPNサーバーに送信するか判断するためにVPNが使用する規約のことです。
Linuxを除くすべてのOSで、スマートプロトコルという機能が使われています。「スマートプロトコル」とは、ネットワークで特定のプロトコルがブロックされた場合、自動的に他のプロトコルに切り替える機能のことです。
「OpenVPN」はオープンソースで、だれでもソースコードを分析でき、安全性が最も高いプロトコルです。UDPの方が高速なので、ゲームや動画の視聴、P2Pファイル共有におすすめです。TCPはWi-Fi電波が弱いときや、VPNがブロックされているネットワークに適しています。
「IKEv2/IPSec」はやや古いプロトコルで、OpenVPNより速いこともあります。しかし、今回のテストでは、OpenVPN UDPの方が高速でした。また、このプロトコルはオープンソースではないので、安全性も少し劣ります。
「WireGuard」は比較的新しいプロトコルで、VPNに接続したままサーバーやWi-Fiネットワークを切り替えられます。OpenVPNと同様に、WireGuardもオープンソースですが、UDP方式にしか対応していません。このプロトコルはChaCha20暗号化を採用しています。
Netshield広告ブロッカー
Proton VPNのNetshield(ネットシールド)は便利な広告ブロッカーで、トラッカーやマルウェアもブロックします。Netshieldの欠点は、VPNに接続中しか利用できないことと、YouTubeの広告はブロックできないことです。しかし、私が頻繁に閲覧する5つのサイトでは、ポップアップとバナー広告が非表示になりました。
この機能は、Linux、Mac、iOS、Android、Windowsで利用できます。ブロック対象は、「マルウェアだけ」または「マルウェア、トラッカー、広告」から選べます。まとめると、Netshieldは有料VPNの広告ブロッカーとしては比較的優れていて、良いと思いました。
Proton VPNを使ったトーアの利用
トーアサーバーでは通信が大幅に遅くなり、快適にブラウジングできません。トーアサーバーは5台しかなく、それぞれでスピードテストを実施したところ、平均ダウンロード速度は3Mb/秒でした。
GA#29サーバーに接続後、トーアでDuckDuckGoにアクセスし、「The Hidden Wiki.onion」というサイトを検索しました。ウェブページが表示されるのに約20秒もかかり、いくつかリンクをクリックしたのですが、やはり20秒以上かかってしまいました。トーアは通信が遅いことで知られていますが、VPNなしの状態では2~3秒でページが表示されます。
プライバシー — ユーザーデータを保存しない、信用できる企業
9.6
Proton VPNは揺るぎないプライバシー方針があり、責任をもってユーザーデータを取り扱うことを証明する強固な実績があります。個人を特定できるデータは一切保存されず、最高水準のインターネットプライバシー法があるスイスに本社があります。
Proton VPNはログを記録しません
Proton VPNは重要な個人情報を一切保存しません。保存されるのはユーザー自身がProton VPNに提供したデータだけです。例えば、入力したメールアドレスとユーザー名、サブスクリプションの支払い情報、カスタマーサポートに送信した問い合わせ内容などが記録されます。
Proton VPNが自主的にユーザーのメールアドレスや支払い情報を部外者と共有することは一切ありません。このような情報を使うのは、請求書を送ったり、支払い方法を更新したりする時だけです。
ネット通信やその他のコミュニケーションが保存されることはありません。公式サイトへの通信ログは、分析のために記録されます。以前、アカウントのハッキング防止のため、最後のタイムスタンプを記録していましたが、現在は廃止されています。
登録の際に入力した情報と、カスタマーサポートに送信した質問しか記録されません。
ただし、法的にデータの共有を余儀なくされた場合、保存されているデータが共有されます(メールアドレスやユーザー名、支払い情報、カスタマーサポートへの問い合わせ)。しかし、このような情報開示請求は、世界で最も厳しいプライバシー法があるスイス当局に承認されなければなりません。
2019年1月にログなし方針を本当に守っていることが明らかになりました。外国の組織がユーザーのIP情報を共有するようProton VPNに要求し、スイスの裁判所はこれを承認したのですが、Proton VPNはIPデータを一切保存していないので、共有する情報がまったくなかったのです。
Proton VPNは、個人情報をほとんど提供せずに利用できます。安全性が極めて高いVPNでしょう。安心してデータを託すことができます。
オープンソースで独立監査済み
Proton VPNのアプリはオープンソースなので、コードを誰でも見られます(2020年1月現在)。
誰でもソースコードを分析できるので、セキュリティの観点で素晴らしいでしょう。Proton VPNのソフトの脆弱性を発見すると最大1万ドルの報酬金が支払われる「バグ報酬金制度」もあります。
さらに、Proton VPNはサードパーティによる監査も受けており、監査組織の報告によると、Proton VPNによって暗号化された通信を部外者が復号することは不可能だそうです。
Proton Technologies AG — 確固たる業績を誇る、透明性の高い企業
Proton Technologies AG(プロトンテクノロジーズ・AG)は、利用者を守ることで高く評価されている会社です。同社は、マサチューセッツ工科大学(MIT)と欧州原子核研究機構(CERN)の科学者たちによって2014年に設立されました。一流の暗号化メールサービス(ProtonMail)を生み出した後、Proton VPNの開発が行われました。
プロトン・テクノロジーズAGはこれまでに、プライバシー権を脅かす法案に反対してきました。また、ネットの自由を侵害するスイスの法律に抗議するため、7万人の署名を集めました。プロトン・テクノロジーAGは長年にわたって政府の監視と闘ってきた実績がありますから、安心してデータの取り扱いをゆだねられます。
Proton VPNの本社はプライバシーに配慮したスイス
Proton VPNはスイスを拠点にしています。スイスは、国民の情報を政府間で共有することを合意した14アイズ同盟に加盟していません。つまり、外国政府から要求されても、プライバシー方針を変更したり、より多くのデータを保存したりすることを強いられないということです。スイスは、Proton VPNが本社を置くのに絶好の国なのです。
Proton VPNに接続するとダウンロード速度が大幅に低下するので、トレントには適していません。また、ポートフォワーディングやSOCKS5プロキシなどの追加機能はありません。
P2Pサーバーには二重矢印アイコンが付いています
P2Pサーバー(NY#5)に接続後、映画「Santa Claus Conquers the Martians」のダウンロードを開始しました。uTorrentでのダウンロード速度は1.0MB/秒で、699Mbのファイルを約12分でダウンロードできました。
VPNに接続したところ、ダウンロード速度が62%低下しました
AZ#5というベーシックサーバーを試したところ、わずかに速くなり、1.1MB/秒でダウンロードできました。このベーシックサーバーはトレントに対応していないはずですが、今回のテストではうまくいきました。VPNに接続していない状態では、1.6MB/秒でファイルをダウンロードできました。
P2Pサーバーは、以下の12か国にあります。
アメリカ |
イギリス |
スイス |
スウェーデン |
シンガポール |
オランダ |
アイスランド |
ハンガリー |
香港 |
ドイツ |
フランス |
カナダ |
ポートフォワーディングなどの機能がないことと、ダウンロード速度が遅いことを踏まえると、Proton VPNはトレントに最適なVPNとは言い難いでしょう。トレントにおすすめのVPNはこちらをご覧ください。
Proton VPNは中国で使えますか?利用できることもあります
Proton VPNの中国でのパフォーマンスは一貫しない可能性があります。Android、iOS、macOSではStealthプロトコルを使用してQuick Connect(クイック接続)で接続を確立することが推奨されています。WindowsとLinuxでは、SmartまたはOpenVPN TCPプロトコルを使い、Quick Connectで繋ぐと良いそうです。
カスタマーサポートに問い合わせたところ、中国でも使える可能性のあるサーバーを教えてくれました。
規制が厳しいため、これらのサーバーに接続しても、必ずうまくいくという保証はないそうです
これもProton VPNがネットのプライバシー保護に配慮していることの一例でしょう。しかし、中国で確実に使えるVPNが必要な方は、こちらのサービスをご検討ください。