ブランド認知度を比較すると、NordVPNのほうがExpressVPNより知名度が高いでしょう。特にネット上でコンテンツクリエイターの動画を見ることが多い方はNordVPNを一度は耳にしたことがあると思います。しかし、大手VPN2社を比べるとどちらが優れているのか気になりますね。結論から言うと、両社とも高速でセキュリティとプライバシーがしっかりしたサービスです。しかし、重要な違いもいくつかあります。
両方のサービスを徹底的に検証し、さまざまな観点でどちらが優れているのか吟味しました。通信速度、ストリーミング時の性能、トレントなどに注目したのです。すべてのカテゴリで勝ったわけではないものの、総合優勝を決めることができました。
両方とも安定していますが、最速で、アプリが使いやすいVPNが欲しい場合はExpressVPNがおすすめです。独自のLightwayプロトコルを提供しているため、NordVPNを含むすべての競合他社を凌いでいます。しかし、NordVPNが悪いというわけではありません。評判通り高性能なVPNサービスで、より技術的なアプリを好むユーザーに向いています。
お急ぎですか?主な調査結果はこちら!
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ExpressVPN |
NordVPN |
⭐ 総合評価 |
評価 9.87/10
www.expressvpn.com |
評価 9.37/10
www.nordvpn.com |
💲 最低価格(月額) |
1年プランは$4.99/月+3か月無料 |
2年プランは$3.39/月 |
🗓️ 更新時の料金 |
$116.95/年
(変更される場合があります) |
$99.48/年
(変更される場合があります) |
🤑 クーポン |
ExpressVPNが61%OFF 1年+3か月無料 |
NordVPNが76%OFF 2年プラン |
💸 返金保証 |
30日間 |
30日間 |
📺 ストリーミング |
Netflix、Hulu、ディズニープラス、Amazonプライムビデオ、DAZN Japan、Abema TV、TVer、GYAO!、U-NEXT、WOWOWなどの動画配信サービスが利用可能 |
Netflix、ディズニープラス、Hulu、ディズニープラスなどの動画配信サービスが利用可能。地域限定サービスはうまくいかないことも |
🌍 VPNサーバー |
日本を含む105か国に3,000台のサーバー |
日本を含む118か国に7,155台のサーバー |
⚡ スピード |
近くのサーバーでは1%、遠くのサーバーでは23%の速度低下 |
近くのサーバーでは3%、遠くのサーバーでは23%の速度低下 |
🎮 ゲーム時の性能 |
ゲームに最適な速度とPing |
ゲームに最適な速度とPing |
🧑🤝🧑 P2Pに対応 |
全サーバーが対応 |
P2P専用サーバー |
🔐 セキュリティプロトコル |
Lightway(UDP・TCP)、OpenVPN(UDP・TCP)、IKEv2 |
NordLynx(WireGuard)、OpenVPN(UDP・TCP)、IPSec/IKEv2(手動設定) |
🔌 キルスイッチ |
あり(Network Lock) |
あり |
✅ IPアドレス・DNSの漏えい対策 |
あり |
あり |
🏢 本拠地 |
英国領ヴァージン諸島 |
パナマ |
⚠️ VPNによるログの記録 |
記録しません |
記録しません |
中国での利用 |
可能* |
まちまち |
#️⃣ 接続台数 |
8 |
10 |
💻 対応機器 |
Windows、macOS、iOS、Android、Linux、Chrome、Firefox、Edge
ルーター専用アプリも |
Windows、macOS、iOS、Android、Linux、Chrome、Firefox、Edge
ルーターへの手動設定が可能 |
🌐 日本語のモバイルアプリとデスクトップアプリ
|
あり |
あり |
🔧 カスタマーサポート |
24時間年中無休のライブチャット、ヘルプセンター、よくある質問、メールサポート |
24時間年中無休のライブチャット、ヘルプセンター、よくある質問、メールサポート |
🆘 日本語のサポート窓口 |
ライブチャット、ヘルプセンター、よくある質問集 |
ライブチャット、メール、ヘルプセンター、よくある質問集 |
*ExpressVPNは安定していることで知られていますが、中国では接続が不安定になる場合があります
ストリーミング:利用可能な地域限定サービスはExpressVPNのほうが多い
両社ともストリーミングに向いていることで有名です。どちらも高速で安定しており、ほとんどの主な動画配信サービスが利用できます。しかし、「地域限定サービスにどこからでもアクセスし、HD画質で見られるかどうか」という点に違いがあります。
動画配信サービス |
ExpressVPN |
NordVPN |
Netflix |
✅ はい。アメリカ、イギリス、カナダ、日本、韓国、スイスなどの人気Netflixライブラリ |
✅ はい。アメリカ、イギリス、カナダ、日本、韓国、スイスなどの人気Netflixライブラリ |
ディズニープラス |
✅ はい |
✅ はい |
ESPN |
✅ はい |
✅ はい |
(HBO)Max |
✅ はい |
✅ はい |
Hulu |
✅ はい |
✅ はい |
Sky |
✅ はい |
✅ はい |
Amazonプライムビデオ |
✅ はい |
✅ はい |
BBC iPlayer |
✅ はい |
✅ はい |
DAZN |
✅ はい |
☑️ はい。ただしアメリカ版ライブラリは安定しません |
Hotstar |
✅ はい |
❌ いいえ |
Abema TV |
✅ はい |
❌ いいえ |
WOWOW |
✅ はい |
❌ いいえ |
両社ともストリーミング専用サーバーはありませんが、全サーバーがストリーミングに対応しているのでメリットと見ることもできます。特定のサーバーを探したりサーバー混雑を心配したりする必要はありません。
ExpressVPNは私たちが試したすべてのサービスでうまくいきました。BBC iPlayerにラグなくアクセスでき、エピソードはほぼ瞬時にHD(最高画質)で再生されました。アメリカ版Netflix、DAZN、Abema TV、TVer、GYAO!、U-NEXT、WOWOW、Hulu、Maxも問題なく見られました。
ExpressVPNのLightwayプロトコルはあらゆるネットワークで動画を視聴するのに適しています
同様に、NordVPNもすべての主な国際サービスにどこからでもアクセスできます。アメリカ版Netflixでバッファや妨げなく『サム&キャット』を視聴できました。BBC iPlayerも見られましたが、Hotstarには安全にアクセスできず、アメリカ版DAZNもうまくいかないことがありました。これらの動画配信サービスを利用したい場合、NordVPNは向きません。
NordVPNのすべての英国拠点でNetflixを視聴できました
両方ともVPN接続は安定していて、いつも高速なのでHDまたはUHDでコンテンツを視聴するのに適しています。両方のVPNで好きな番組を見ることができ、接続が切れたりピーク時に遅くなったりすることはありませんでした。また、両方ともSmart DNS機能があり、通常はVPNに対応していないデバイスでも高画質で動画を視聴できます(ゲームコンソールやスマートテレビなど)。NordVPNのSmart DNSはアメリカの動画配信サービスにしか対応していませんが、ExpressVPNのMediaStreamerならアメリカ、イギリス、オーストラリアの人気ストリーミングサイトが利用可能です。
【編集者より】当社がおすすめするVPNは厳格なノーログポリシーを掲げているため、利用者のオンラインアクティビティを監視・記録しません。VPNを正しく使い、適用されるルールやガイドラインに従うのはご自身の責任であることをご理解ください。当社は著作権侵害に反対しています。
優勝
どちらもストリーミングに適したVPNで、世界中にサーバーがあるので人気動画配信サービスにどこからでも安全にアクセスできます。しかし、地域限定サービスを利用する場合はExpressVPNのほうが確実です。そのため、ストリーミングの観点ではExpressVPNの勝ちとなりました。
サーバーネットワーク:ExpressVPNのほうが幅広い場面で役立つ
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ExpressVPN |
NordVPN |
サーバー設置国数 |
105か国 |
118か国 |
サーバー台数 |
3,000台 |
7,155台 |
このカテゴリも勝者を選ぶのに時間がかかりました。NordVPNはサーバー台数も設置国数もExpressVPNより若干多く、特殊サーバーも提供しています。例えば、二重暗号化を行うダブルVPNサーバー(ExpressVPNは提供していません)、P2Pサーバー、さらには通常のブラウザでダークウェブを閲覧できるTorオーバーVPNサーバーが利用可能です。
プライバシーの観点でも指摘すべきポイントがあります。中間業者を排除してセキュリティを保つため、NordVPNは自社所有のコロケーションサーバーの提供を開始しています。一方、ExpressVPNは大半のVPNと同様、第三者からサーバーを借りています。しかし、どちらも仮想サーバーを提供しているためインドのようにVPN法が厳しい地域でプライベートなIPアドレスを取得できます。両方ともダイナミックIPアドレス(動的IPアドレス)を採用しているため、接続のたびに異なるIPアドレスが割り当てられます。
ExpressVPNの強みはサーバーの汎用性が高いことです。どのサーバーもストリーミング、P2P、難読化に対応しているため、サーバー選びに悩んだりアクティビティに応じて再接続したりする必要はありません。
ExpressVPNの万能サーバーも、NordVPNのアクティビティごとに最適化されたサーバーも利点はありますから、勝者を選ぶのは困難でした。とは言え、最終的には汎用性の高いExpressVPNのほうが便利という結論に至りました。
優勝
多目的サーバーを提供し、ナビゲーションが簡単なExpressVPNの勝ちです。
スピード:ExpressVPNのLightwayのほうがNordLynxより優秀
イギリスの検証スタッフのVPN接続前の通信速度は250Mbpsでした。各VPNの最速のプロトコル(ExpressVPNではLightway、NordVPNではNordLynx)を使ってスピードテストを行いました。
LightwayとNordLynxはそれぞれExpressVPNとNordVPNの独自プロトコルです。セキュリティを妥協せず高速通信を実現するように開発されています。
前者はExpressVPNが一から構築したもので、モダンなVPNプロトコルと比べてコードベースが非常に小さいため、データ通信が速いのが特徴です。後者はWireGuardを基盤に構築されています。WireGuardプロトコルのセキュリティ上の懸念に対処するために開発されたものです。スピードはそのままで、セキュリティが強化されています。
ExpressVPNのアップロード速度は驚くほど安定していました
両方とも高速であることで有名なVPNですが、ExpressVPNの圧勝です。ほぼすべてのスピードテストでNordVPNを打ち負かしました。ダウンロード速度はExpressVPNのほうが少なくとも数メガビット毎秒速かったのです。アップロード速度の結果は大体同じでしたが、ほぼ毎回ExpressVPNが勝ちました。もともと通信速度が遅い場合、できる限り高速なVPNを選ぶのが賢明です。
NordVPNのアメリカサーバーは特にレイテンシ(Ping)が低いことが分かりました
当社が実施したスピードテストの結果をまとめます。
スピードテスト |
ExpressVPNの平均ダウンロード速度 |
NordVPNの平均ダウンロード速度 |
ExpressVPNの平均アップロード速度 |
NordVPNの平均アップロード速度 |
アメリカサーバーに接続 |
219.31 Mbps |
217.11 Mbps |
24.85 Mbps |
24.08 Mbps |
イギリスサーバーに接続 |
244.77 Mbps |
237.07 Mbps |
24.88 Mbps |
25.01 Mbps |
ブラジルサーバーに接続 |
173.93 Mbps |
167.01 Mbps |
23.61 Mbps |
23.25 Mbps |
優勝
高速プロトコルにより、ExpressVPNではサーバーとの距離によらず通信速度が得られます
ゲーム:ExpressVPNのほうがゲーム機を接続しやすい
ゲームで重要な指標はPingです。プレイヤーの操作が画面上の動きに反映されるまでのレイテンシを表す数値で、スムーズなゲームプレイには100ms以下が理想です。ExpressVPNとNordVPNは両方ともこの条件を満たすことができました。若干の違いはあるものの、ゲーム体験に影響を与えるほどではありません。
アメリカのスピードテスト担当者が各サービスのPingを測定しました。VPN接続前の基準値は28msです。
|
ExpressVPN Lightway |
NordVPN NordLynx |
クイック接続 |
31 ms |
33 ms |
アメリカサーバーに接続 |
117 ms |
111 ms |
イギリスサーバーに接続 |
31 ms |
33 ms |
ブラジルサーバーに接続 |
223 ms |
220 ms |
NordVPNとExpressVPNの近距離サーバーはゲームにピッタリです。友達の専用サーバーで『Risk of Rain 2』を数時間プレイしたところ、ピーク時もPingが急に上がることはありませんでした。
近距離サーバーは通信が最速でPingが最も低いため、ゲームに向いています
しかし、国内のVPNサーバーしかおすすめしません。筆者が検証した他のVPNにも言えることですが、遠いサーバーほどラグが酷くなります。どちらも優れた結果だったため、このカテゴリは引き分けです。
引き分け
/
両サービスとも速度が優秀でPingが低いため、ゲームに向いています。
トレント:どちらもP2Pにおすすめ
ExpressVPNのサーバーは全てトレントに対応していますが、NordVPNも大半のサーバーでトレントが可能です。接続後、サーバー一覧の下にスクロールすると「P2P」の隣に緑色のアイコンが表示されます。NordVPNのサーバーでP2Pに対応していないのは、アルバニア、ボリビア、北マケドニア、モルドバの拠点のみです。2社のダウンロード速度はほぼ同じでした。
ExpressVPNは難読化を導入しているため、制限されたネットワークでもトレントができます。設定を変更する必要はありません。一方、NordVPNはSOCKS5プロキシを提供しています。データは暗号化しませんが、ダウンロード速度が上がります。両方ともトレントに役立つメリットがありますから、どちらを選ぶかは好み次第です。
【編集者より】トレントはほとんどの地域で合法ですが、著作権のあるコンテンツをダウンロードするのは違法です。当社は著作権侵害を容認しません。トレントで共有するのはパブリックドメインのコンテンツのみにしてください。
引き分け
/
サーバーの選択肢が多いVPNが欲しい場合はExpressVPNを選びましょう。SOCKS5プロキシを使って高速でダウンロードしたいだけならNordVPNのほうが良いかもしれません。
セキュリティ:NordVPNのほうが多機能
両方とも安全性の高いサービスですが、NordVPNのほうが高度なセキュリティ機能が多いです。まず、TorオーバーVPNサーバーを使うと通常のブラウザでTorネットワークとダークウェブのサイトにアクセスでき、遅いことで有名なTorブラウザを使う必要はありません。
セキュリティ機能 |
ExpressVPN |
NordVPN |
暗号化水準 |
AES-256-GCMと4096ビットDH鍵、SHA-512 HMAC認証 |
AES-256-GCMと4096ビットDH鍵、SHA2-384 HMAC認証 |
キルスイッチ |
すべてのOSで利用可能。iOSデバイスで有効にする場合はLightwayプロトコルを使います |
すべてのOS |
DNS・IPアドレスの漏えい対策 |
あり |
あり |
プロトコル |
Lightway(UDP・TCP)、OpenVPN(UDP・TCP)、IKEv2 |
NordLynx(WireGuard)、OpenVPN(UDP・TCP)、IPSec/IKEv2(手動設定) |
スプリットトンネリング |
あり |
あり |
プライベートDNSサーバー |
あり |
あり |
TorオーバーVPNサーバー |
なし |
あり |
データを消去するRAMのみのサーバー |
あり |
あり |
広告・マルウェアブロッカー |
あり(高度な保護) |
あり(脅威対策 Pro) |
ダブルホップサーバー |
なし |
あり |
専用IPアドレス |
なし |
あり |
難読化技術 |
あり |
あり |
NordVPNの脅威対策Proは詐欺サイトも検出して通知してくれます
また、検証でNordVPNのコンテンツブロッカーは34%も多くの危険なファイルを阻止しました。脅威対策ProとLiteの2種類があります。「脅威対策Lite」を利用するにはVPN接続を有効にする必要があり、DNSをもとにコンテンツをブロックするのに対して、「脅威対策Pro」はVPN接続から独立して動作し、より高度なフィルタリングを行います。脅威対策Proは非常に効果的でカスタマイズ性の高いツールです。広告、トラッカー、マルウェアのどれをブロックするか選ぶことができ、ダウンロードするすべてのファイルに対してウイルススキャンを行うことも可能です。ハードドライブをスキャンしてデバイス上に危険なファイルが存在しないかどうか確認することもできます。
ExpressVPNは成人向けコンテンツもブロックできますから、家族のパソコンや子どものデバイスで便利です
ExpressVPNの「高度な保護」は悪くありません。筆者の経験上、VPNに内蔵された広告ブロッカーとしては60%はかなり高いほうです。しかし、脅威対策Proのほうが圧倒的に高性能です。
両社ともキルスイッチの設定を調節できるのは良いと思います。例えばExpressVPNの場合、ローカルネットワーク上の特定のデバイスではキルスイッチを使わず、接続したままにすることができます(プリンターなど)。NordVPNのキルスイッチ機能はアプリごとに設定できます。VPN接続を手動で終了したとき、あるいはVPN接続が途切れたときにインターネット接続を完全に遮断することも可能です。両社のキルスイッチを試すため、モバイルとPCでVPN接続中にサーバーを突然切り替えたところ、どちらも本当のIPアドレスはまったく漏えいしませんでした。
NordVPNは珍しい高度な機能もあります。メッシュネットワークでは、デバイスに遠隔から接続してプライベートネットワークを作成できます。友達や同僚のデバイスに接続することも可能です(相手もNordVPNに登録していることが前提ですが)。職場や大学、公共Wi-Fiなどのネットワーク制限を回避するためにも役立ちます。WindowsではCustom DNS(カスタムDNS)が利用できます。DNSサーバーアドレスを指定して第三者によるアクティビティの監視をさらに防ぐ機能です。
最後に、NordVPNは2重暗号化を行うダブルホップサーバーと、VPN規制を避けるための専用(プライベート)IPアドレスも提供しています。しかし、ExpressVPNの難読化は各サーバーに組み込まれているため、自分で設定する必要がほとんどないVPNが欲しい場合はExpressVPNのほうが良いかもしれません。
優勝
このカテゴリでは、セキュリティ重視のサーバーと非常に効果的な不正コンテンツブロッカーを提供しているNordVPNのほうがExpressVPNより一歩先を行っています。
プライバシー:ExpressVPNはプライバシーを重視
両方とも厳格なノーログポリシーを掲げているため、オンラインアクティビティのプライバシーを守れます。ExpressVPNの本拠地は英国領ヴァージン諸島、NordVPNはパナマで、どちらも5・9・14アイズアライアンスの管轄外です。
NordVPNはSurfsharkと同一企業の傘下に入り、ExpressVPNの親会社はCyberGhostも所有しています。各サービスの開発と運用は異なる事業体が行っているため、機能は大きく異なります。
ExpressVPNは透明性への取り組みの一環として、Lightwayプロトコルをオープンソースにしています。ITコミュニティはLightwayの安全性を検証できるわけです。一方、NordVPNのアプリはオープンソースではないため、透明性を重視する場合は不安を感じるかもしれません。両方ともビットコインでの支払いに対応していますから、匿名で登録できます。
NordVPNのプライバシーポリシーは4回も監査を受けているのに対して、ExpressVPNの場合、プライバシーポリシーの監査は3回しか行われていません。しかし、NordVPNのポリシーには、運営管轄地域の法律で認められた法的手続きに従った場合に限り、当局からのデータ提供要請に応じる可能性があると書かれています。とは言え、接続タイムスタンプ、セッション時間、IPアドレス、閲覧データは記録しないため、個人を特定できる情報はそもそも存在しません。
ExpressVPNは、VPNルーターやアプリ、ブラウザ拡張機能など、サービスのさまざまな部分に対して合計19回も監査を受けています。ExpressVPNはオンラインアクティビティ、データの送信先、データの内容、DNSクエリ、接続ログを保存しません。NordVPNはサーバーの負荷を記録しますが、ExpressVPNはこの情報も記録しないのです。また、透明性に取り組んでいるExpressVPNは、公式サイトで監査報告書を公開しています。
データ漏えいの発生歴について、NordVPNはセキュリティの問題に直面したことがあります。2018年にサーバーへの不正侵入があったのです。しかし、それ以来、セキュリティを大幅に強化しています。ExpressVPNのサーバーは不正侵入に遭ったことはありませんが、スプリットトンネリングでWindowsがDNSリクエストを処理する方法にバグがあることが発見されました。これに対処するため、問題について詳しく述べた論文を発行したほか、2024年にセキュリティ監査を受けています。
優勝
プライバシーの観点ではExpressVPNのほうが優勢です。積極的に透明性に取り組んでおり、文句なしのセキュリティ実績で、好ましい国に本拠を置いています。
中国での利用:ExpressVPNのほうが安定して使える
中国で100%確実に使える安全なVPNは存在しません。グレートファイアウォール(GFW、金盾)は常に更新されており、最高峰のVPNでも対応するのは困難なのです。
とは言え、ExpressVPNは中国でのパフォーマンスが安定しています。すべてのサーバーに難読化を導入しているため、厳しいネットワーク規制も比較的簡単に回避できます。また、URLが定期的に変わるミラーサイトがあるため、中国国内からのダウンロードも可能です。
中国では、ロサンゼルス 5、イギリス - ウェンブリー、シンガポール - マリーナベイ、フランス - アルザスなどのサーバーが推奨されています。
一方、NordVPNは中国で使えることを保証しておらず、使えない場合は別のサーバーを試すことを勧めています。カスタマーサポートに問い合わせて中国向けサーバーの最新情報を教えてもらうことも可能です。
幸い、両方とも30日間返金保証がありますから、金銭的なリスクなく試せます。
【編集者より】中国はインターネット規制が厳しく、VPN接続が不安定になる場合があります。しかし、ExpressVPNは30日間返金保証を提供しているため試してみることが可能です。中国では政府が認可したVPNのみが認められているものの、そのようなVPNは安全ではありません。政府が認可していないVPNは認められていませんが、そのようなVPNを使ったことを理由に旅行者が罰せられた事例は発表されていません。それでも、中国の法律の最新情報を調べるようお願いいたします。vpnMentorは法律違反を容認しません。
優勝
中国でより安定して使えるのはExpressVPNです。NordVPNは中国で使えるようにする機能がいくつかありますが、確実に利用できると保証していません。
インストールと使いやすさ:ExpressVPNの圧勝
どちらも幅広いデバイスやOSに簡単にインストールでき、Windows、Android、macOS、iOS用アプリは日本語に対応しています。実際に使ってみると、ExpressVPNのアプリのほうが使い勝手が良く、スタイリッシュで、直感的に操作できると感じるかもしれません。検証チームにも聞いたところ、アプリはすべてのデバイスで同じように動作すると意見が一致しました。
ExpressVPNの設定はアプリの3つの画面に分かれています
残念ながら、NordVPNのアプリは雑然としていると感じました。メインビューの隣に多数のアイコンがあり、一見しただけではどのような役割を果たすか分からないため、1つひとつクリックしなければなりません。興味深いことに、App StoreとNordVPNの公式サイトで提供されているmacOSアプリは異なります。公式サイトから入手したほうが多くの機能が利用できます(メッシュネットワークや脅威対策の全機能など)。
NordVPNのレイアウトはそれほど直感的ではないものの、高度なオプションがいくつかあります
ExpressVPNとNordVPNはどちらもブラウザ拡張機能を提供していますが、主な部分に違いがあります。ExpressVPNの場合、拡張機能を通して完全版デスクトップアプリをコントロールでき、WebRTCブロック機能が含まれるのに対して、NordVPNの拡張機能は軽量なプロキシです。NordVPNの拡張機能は広告とマルウェアをブロックする「脅威対策Lite」などの追加機能が含まれるのが気に入りました。
モバイルアプリはExpressVPNのほうが使いやすいと思います。NordVPNは高度なセキュリティ設定が多く、圧倒されてしまうかもしれません。NordVPNが目に優しいダークモードに対応しているのは良いと思いました。両方ともAppleアプリストアでの評価は4.7ですが、Google PlayストアでExpressVPNは3.9、NordVPNは3.8となっており、ExpressVPNのほうが若干勝っています。
ExpressVPNはAircove Goという携帯用ルーターを新発売しました。軽量でコンパクトなので、ホテルやカフェなど公共の場での利用に向いています。カスタムルーターファームウェアもあり、幅広いルーターに簡単にインストールできます。ルーターのVPN接続でLightwayプロトコルとキルスイッチも使えます。
両社VPNとも、さまざまなオンラインアクティビティのための設定を保存できます。ExpressVPNでは「ショートカット」、NordVPNでは「プリセット」という名称です。
両方ともApple TV、Fire TV、Android TVのためのアプリを提供していますが、ExpressVPNのスマートテレビ用アプリのほうがわずかに操作しやすいと感じました。ExpressVPNのFire TVアプリはキルスイッチがあるため、接続が突然切れても位置情報データは公開されません。
優勝
上級ユーザーはNordVPNのユニークな機能を好むかもしれませんが、ExpressVPNのほうが簡単で直感的に使えるのは否定できません。
安定性とサポート:ExpressVPNが一番
カスタマーサポートの特徴 |
ExpressVPN |
NordVPN |
24時間年中無休のライブチャット |
あり。ただちに対応* |
あり。1分以下で対応* |
メールサポート |
あり |
あり* |
電話サポート |
なし |
なし |
設定ガイド |
あり* |
あり* |
検索可能なナレッジベース |
あり* |
あり* |
充実したよくある質問集 |
あり* |
あり* |
*日本語OK
ExpressVPNを再インストールしなければならなかったことは一度もなく、クラッシュしたこともありません。一方、NordVPNでは技術的トラブルが時々発生しました。問題が発生した場合、どちらも頼れる24時間年中無休ライブチャット窓口がありますが、対応はExpressVPNのほうが速い傾向があります。また、他社と比べて担当者たちは非常に知識が豊富で効率良く対応してくれました。
優勝
アプリはバグがなく、業界トップクラスのライブチャットサポートを提供しているため、ExpressVPNは頼りになります。
価格
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ExpressVPN |
NordVPN |
最低価格 |
$4.99/月 |
$3.39/月 |
更新時の料金 |
$116.95/年
(変更される場合があります) |
$99.48/年
(変更される場合があります) |
返金保証(日数) |
30日間 |
30日間 |
ライセンスごとの接続台数 |
8 |
10 |
ルーターへの設定(無制限のデバイスを接続できるようになります) |
専用アプリがあり、設定は簡単 |
手動設定 |
両方とも複数の契約期間があります。ExpressVPNは1か月、6か月、1年プラン、NordVPNは1か月、1年、2年プランがあります。なお、NordVPNのプラスプランとコンプリート(アルティメット)プランには追加のセキュリティ機能が含まれます。両方とも特別割引やクーポンが見つかることが多いです。特にブラックフライデーやホリデーシーズンは割引キャンペーンが行われる傾向があります。
両社VPNは追加特典としてセキュリティツールを提供しています。例えば、ExpressVPNでは「ExpressVPN Keys」というパスワードマネージャーが利用でき、メールアドレスに関連するデータ漏えいのスキャン機能も備わっています。NordVPNのプラスプランとコンプリートプランでは「情報漏えいスキャナー」という同様のツールが使えます。また、NordVPNの全プランに、ディープウェブをスキャンしてデータ漏えいを検出するダークウェブモニタリング機能が含まれます。
両社ともアメリカのユーザー向けのプランを提供しており、VPNのほかに一連のセキュリティツールが含まれます。ExpressVPNの「Identity Defender」では、IDアラート、個人情報の盗難補償、データ削除、信用情報スキャナが使えます。NordProtectでは個人情報の復旧、サイバー脅迫対策、ダークウェブモニタリング、信用情報モニタリングが利用可能です。両方とも最大100万ドルの個人情報盗難補償が含まれます。
追加の月額料金を支払うと両社とも専用IPアドレスを入手できます。プライバシーのためExpressVPNはトークンを用いてIPアドレスを割り当てます。一方、NordVPNではより多くの国の専用IPアドレスが利用できますが、IPアドレスはユーザーのアカウントに紐付けられます。
しかし、長期的にはNordVPNのほうが断然オトクです。更新時の料金もExpressVPNよりわずかに安いですが、違いはそれほど大きくありません。
VPNは安かろう悪かろうですが、ExpressVPNのほうがはるかに優れたサービスだと思います。しかし、両方とも多くのカテゴリで肩を並べる結果となりましたから、予算が限られている場合はNordVPNを選びましょう。
どちらもさまざまな支払い方法に対応しています。クレジットカード・デビットカード、PayPal、Sofort(Klarna)、仮想通貨(ビットコイン、イーサリアムなど)で支払えるほか、NordVPNをお店で購入する場合はAmazon Payと現金払いが可能です。ExpressVPNはAndroidとiOSの両方で7日間無料トライアルを提供していますが、NordVPNはAndroidでしか体験できません。
優勝
ExpressVPNのサービスには及びませんが、NordVPNの長期プランは間違いなくオトクです。
ExpressVPNとNordVPNの検証方法
2社の徹底評価では、ストリーミング時の性能、P2Pファイル共有、オンラインゲーム時の性能など、重要なエリアに注目しました。全体的な通信速度、セキュリティ機能、プライバシー保護なども評価対象です。これらの要素と各サービスの料金体系を検討し、コストパフォーマンスの高さを見極めました。
評価項目と流れについて詳しくは検証方法のページをご覧ください。ご自身のニーズに最適なVPNを選ぶ参考になれば幸いです。
ExpressVPNとNordVPNの比較:Redditでの評判
両社VPNとも通信速度、ストリーミング時の性能、セキュリティ実績が評価されています。特にExpressVPNは長期的な安定性の高いことが支持されており、他のVPNと比べると両サービスとも大好評です。
多くのRedditユーザーはどちらかのVPNを5年以上利用しています